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製造業の「門外不出」データ、3種類

作成者: kakugawa|Sep 4, 2026, 12:00:00 AM

こんにちは、鉄飛テクノロジーの岡田です。

製造業のお客様と話していると、必ずと言っていいほど出てくる話があります。

「うちの文書は、クラウドには置けないんですよ」

これは、ちょっとした言い訳ではなく、本当にそうなんです。製造業には、外に出せないデータが、たくさんある。今日はその話を、整理して書いておきます。

製造業のストックデータは、大きく3種類に分かれます。

ひとつ目が、製品情報です。製品図面、スペックシート、成分表。営業の方が、細かいところをお客様から突っ込まれた時に、すぐに図面に立ち返って見せる。「その寸法どうですか」と聞かれたら、すぐに原点を見せられる。エクセルワークブックに、いろんな数値データが入っている。あの計測機で測ったデータとかも。うちのお客様だと、化粧品会社さんだったら、何と何を何パーセントで配合しているんだ、みたいな成分表も、ここに入る。何百も品目がある場合は、聞かれたら答えられるように全部持ち歩くなんて無理なので、オンラインでつないで検索して即答できるということが、結構重要なんです。

ふたつ目が、研究開発情報です。研究開発の生データもあるし、プロジェクトの報告書みたいなやつもある。研究開発って、あるところまで行ったら最終的に製品まで行くもの、というのは、実は少なくて、あるところで保留になって止まっているやつがある。それが、時々掘り起こすと、宝が出てくる。過去に保留になった案件を、もう一度掘り起こすところが、検索の出番です。

みっつ目が、サポート情報です。過去のクレームに、どうやって対処したのか。過去にどんな問題が起こって、どう解決したのか。その履歴を残しておくと、類似の問題があった時に、昔の人がどう対応したのかが分かる。ベテランがいなくなっても、その知識が使える形で残る。

この3種類、実はどれも、機密性がとても高いんです。

サポート情報には、クレームを言ってきたお客様の顧客情報、個人情報が入っています。研究開発情報には、特許になるような企業秘密が入っています。製品スペックの中には、公開されているスペックもあるんですけど、非公開の内部用の細かい成分表や、細かい図面もある。企業秘密です。

こういうデータは、一般的にはクラウドやインターネット上に持っていくことが、なかなかできません。門外不出。自社のデータ工場の敷地から、外に出せないデータ、というのがある。

だから、オンプレミスのファイルサーバー。自前で運用して、自前で検索する。それが必要になってくるところなんです。

メーカーさんは、機密に対して、一番厳しい業界の一つだと私は感じています。例えば建設業と比べると、比較にならないぐらい、機密を大切にします。それに、製造業って、製造設備に投資することを当たり前としている業態なので、設備投資に対する前向き度も、他の業界とは違う。設備の差で人と差をつける文化があるんです。

「クラウドに全部乗せましょう」「AIに全部読ませましょう」──そういう話が、いま世の中に溢れています。でも、製造業の門外不出のデータを、そんな軽々しく外に出せるわけがない。

だから、うちのようなオンプレの文書管理システムに、まだまだ出番があるんです。派手ではないですが、この分野は、地味に、長く、必要とされ続けると思っています。